北海道遺産認定
2001年「ラワンぶき」が北海道遺産に選定されました。北海道遺産は、次の世代に引き継ぎたい北海道の自然・文化・産業の宝物で、その一つとして選ばれました。
「ラワンぶき」とは、足寄町の螺湾(ラワン)地域に自生しているアキタブキの仲間で大きくなると高さ3m、太さが10cm以上に育つ日本一大きなフキです。
大きく成長する原因は学術的には解明されていませんが、アキタブキの突然変異、盆地である足寄町の気候、火山灰による土質、雌阿寒岳の麓オンネトーを源流とするラワン川の成分が影響しているなど、複合的要因により足寄町でのみ大きく育っていると考えられています。
また、「ラワンぶき」は2001年10月に北海道遺産に選定されているため、苗や種の足寄町以外への持ち出しは禁止とされています。
JAあしょろでは、乱獲や川の増水等により少なくなってきた「ラワンぶき」を絶やさないよう、保護の観点から畑での栽培面積を増やしています。
生のラワンぶきは足寄町の特産品として6月上旬から7月上旬に収穫され、その特徴は、大きさや爽やかな山の風味とシャキシャキした食感だけでなく、
(1)一般的に流通している山ブキに比べてアクが少ない。
(2)カルシウムやマグネシウム等のミネラルが豊冨で食物繊維も多く含まれている。
(3)ポリフェノールを含有している。
など健康食材として期待されています。北海道に昔から伝わるアイヌ伝説によると、フキの下には幸運を呼ぶ神様"コロポックル"が住むといわれています。
昭和49年から山菜工場で加工を始め、平成25年から農産物加工処理施設で、「ラワンぶき」の加工・販売に力を入れてきました。
「ラワンぶき」については、バイオ研究所で育苗の試験研究を重ね、平成元年に根からの栽培を、平成2年からはより効率の良い種からの育苗栽培に切り替えて畑での栽培をはじめ、平成21年から6月限定で道内のスーパーで「生ぶき」の販売を開始しました。
さらに鮮度を保持し道外などへの長距離輸送を実現するため、塩蔵処理した後に水煮状態にした商品を開発、本来、「ラワンぶき」が持っている「食感がよく、アクが少ない」という利点を生かした商品づくりの基礎を固めました。
そして今、国が進める「6次産業化」施策の認定を受けて、“旬を閉じ込めた”より高品質の「ラワンぶき」の商品化に取り組み、全国への普及を目指しています。
ラワンぶきを使った加工品はネットショップで紹介しています